【犠牲と奪還】

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すぐさま杉浦さんはタオールを実体化させた。 「うう、みんな……。ありがとよ。俺様死んじゃうかと思ったぜ。杉浦さんが助けに来てくれるとは。ううぅ……ありがたや~」 タオールはあろう事か杉浦さんの服で涙をふき始める。 「……タオール」 杉浦さんの顔が怖い。 それを感じ取ったタオール。 怒られると思ったのか身を震わせた。 「……無理だけはするんじゃねえぞ。今からやばい奴が来るからな」 「へ?」 予想外の言葉にタオールはキョトンとしている。 「ねえ、タオール! ちょっと聞きたいことがあるの。……これ書いた?」 なんだか唐突な気がするけど、今はそんな事も言ってられない。 「ん? なくしたと思ったら。なあ、それどこにあったんだ? てか、そんなの俺様書いてねーぞ」 「やっぱり……!」 『ククッ……アハハッ! やっぱり引っかからなかったか。うん、使えるね、合格』 「合格ってなにが……」 ここで最悪な事態が起きた。 ガンッ、ガンッと扉に何者かがぶつかる音。 間違いない。 どうやら核が入り口に到達したらしい。
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