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「あの、えっと……」
ふいに背後から躊躇いがちな声が。
「えっ?」
振り返ると朝霧さんが照れくさそうにこちらを見ていた。
「……あの、舞さん。やっとここまできたね。僕、今まで君と一緒にいられてすごく楽しかったよ」
「楽しかったって……朝霧さん?」
なんだか彼が最後みたいな言い方をするから。
少し気になってしまった。
「あ、ごめんね。違うんだ。今までも楽しかったからもっと一緒にいたいなって。だからナイトメアに勝ってこの先の未来も絶対に掴み取ろうって思って」
「あ、なるほど。そういう意味ですか」
もっと一緒にいたい。
……私と?
考えているとなんだか照れくさくなって、とっさに朝霧さんから視線を外す。
すると代わりに杉浦さんと目があってしまった。
わっ!? ま、眉がかなりつり上がっている!!
しかも何か言いたげだ。
唇がワナワナしている。
どうしよう?
話しかけた方がいいのかな?
そう思っていると……
「おいっ!」
杉浦さんの方から話しかけてきた。
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