いつかの夢

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授業が終わると、俺は一目散に苓を迎えに行く。 咲や燦稀に隠される前に確保しないと、苓に会えないからな。 校舎を駆け抜ける俺は、人生最速記録を更新していく。 今日は苓に夕食を作ってもらおう。 2人でゆっくり食事をするのが夢だった。誰にも邪魔されずに2人きりで甘々の時間を過ごすのだ。 丁度教室から出てきた苓を発見、しっかり両脇を燦と咲が固めている。このまま生徒会役員室に連れ込む気だな。 そうはさせないと苓に体当たりするように抱き付いた。 「わっ、蘭兄ぃ」 余りの勢いに少しよろける苓を、2人が助ける前に触らせるかと抱き込む。 「もう、びっくりしたじゃない」 頬を膨らませ可愛く抗議するが、可愛いだけだぞ。 あぁ、反応するな、俺の息子よ。 「今から仕事だから、離せ、変態」
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