いつかの夏祭り

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いろいろ思案していたらいつの間にか家に着いてて、 「シャワー浴びてくる」 ってスキップでもしそうな足どりで浴室に消えた。 抱かれる………抱かれる? 苓の望みを叶えたいとは思う。 元々ノーマルな苓、たまたま好きになったのが男だっただけだ。だから突っ込みたい欲望はあるんだろうし、まぁ、理解も出来る。 だけど、じゃあ俺を抱かせるかと言えば………無理だとしか言えない。 無理じゃなく、嫌なだけかもしれないが。 苓が浴室から出てきて、 「紘一、早く来いよ」 なんて言いながら寝室に消えるのをぼんやりした頭で見送り、続いて浴室に入る。 叶えたいけど、無理。 無理………、いや無理だよなぁ。 頭の中で苓の望みを叶えたい派と、意地でもそれは無理だろ派が壮絶な戦いを繰り広げる中、体をいつも以上に念入りに洗い、念の為とか言い訳をしつつ穴の準備をし、バスローブを羽織って苓の待つ寝室へと向かった。 勿論、結論は出ていないし、決心も付いていない。 .
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