友達

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うだるような暑さの教室を見回してみると、高橋は体操服に着替えるだけでは飽き足らず、その服を半分ほど捲りあげていた。 それでもアンタは女子なのか。暑いのは分かるけれど、神経が図太すぎる。 日焼けしたおへそ丸出しスタイルで涼を取っている彼女を見ていると、なおさら許せない気持ちが沸き上がってきて、 「フフフ、これはお仕置きだ。私の良心は今消えたぞ……」 とんでもないことを呟きながら、迫る。高橋に迫る。 良心が消えたって。人間として終わりじゃないのか。 若干の疑問は残るけれど、これも高橋矯正のため。やむを得まい、と自らを鼓舞し、迫る。 私の気迫に気付いたのか、彼女はビクリとこちらを見てきた。 その黒い瞳には困惑。 先輩大好きの百合少女が、私を見ておどおどしている。 「くくくく」 これはこれで何かしらの心地よさがあった。
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