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「失礼します、先輩っ!」
「いつもの如く元気いっぱいね。正直読書の邪魔よ」
文芸部のドアを開けると、古くなった本の匂いと共に冷気が僕の肌を刺した。
ついでに先輩の毒舌も僕を刺した。
めげないぞ……。告白するって決めたんだから!
ここは男らしく、堂々と……。
「せ、先輩……あの、僕は……」
「嫌よ」
「実は先輩のことが――って早あっ!まだ何も言ってないですよ!?」
「聞かなくてもだいたい分かるのよ。だいたい、あなたってろくな話をしないでしょう。そりゃあ嫌とも言うわ」
「辛辣すぎる!でもそこがまた可愛いですね先輩っ!」
「頭、大丈夫?」
とりあえずドアを閉め、夏色の部室に入る。
イメージとしては僕の周りだけダークブラックになっている感じだ。
はぁ……。
鬱だ。先輩に拒否された……。
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