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「いえね高橋。私、あなたのそういうバカな所は好きよ。でも正直今のは私でも引いたわ」
えーと、つまり……。
「……つんでれ?」
「そう捉えてあなたに何らかのメリットがあるなら、いくらでも勘違いしてなさい」
はぁ、とため息をつく先輩は、なんというか神々しかった。窓に映る新緑の中で黄昏る乙女。
真っ白い日差しを燦々と浴びて。
僕は気を取り直し、太陽に負けないほどの明るい気持ちで言う。
「じゃあ僕の話を……コホン、正直、僕の話を申しますと」
「わざわざ私の口癖みたいに言い直す必要あった?」
そこは無視し、
「先輩のことが好きです……。どうか僕と付き合って下さい!」
「無理ね」
一言で断ち切きった!?
バカな、僕が何時間も推敲を重ねた言葉を、1秒にも満たない、しかもたった3語で切り捨てるだなんて……!
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