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……
静寂。。。
ここまで来て何も言わないのは悪いことくらいわかる。
だけど言葉に出すのが怖いのだ。
相手はやはり人なわけだし…。
……ふぅ。
一息ついて口を開く。
「如月さん、あなたは人間をどう思いますか?」
とりあえずこの部長さんの意見が聞いてみたかった。
どんな人なのか、わからなかったから。
「……。そうね…。」
少し考えるような仕草を見せ、続けた。
「人間の存在は確実に地球に対して悪い影響を及ぼしてるわよね、だからその点では嫌い。だけど人って不思議なものよ?見ていて面白いわ。みんな全く違うんだもの。
あくまで私的な意見だけどね。」
そういってクスッと笑った。
……。
この人はやはり不思議な人だ。
でも嫌いじゃなかった。
「じゃあ、如月さん。人は何のために生きて何のために死ぬんですか?」
今までずっと考えてきたことだった。
人間が嫌い、それは僕も同じだった。
生きる意味はいくら探しても僕には見つけることができなかった。
この人は…どう思うんだろう……?
「私にもそんなこと考えていた時期もあったわ…。」
如月さんは懐かしむように遠くの方を見つめていた。
「それは人それぞれじゃないかしら。『生きがい』を探してみたら?私には誰かを助けること、それが生きがいなの。生きるのも死ぬのも周りに迷惑を与えてしまう。それはもうしょうがない事だから割り切って、その分人を幸せにしたいと思ったの。
そうしたら私も少しは生きる意味があるんじゃないかなって。私にできることは話を聞いて自分の意見を聞くことくらいだから、この相談部を作ったの。」
その言葉はスッと心に沁みこんだ。
誰かの言っていた、「無い」という答えよりも。
「そうを考えている間だよ」という答えよりも。
如月さんの自分の意見。
それは実体験であるからなのか、ただ感心してしまった。
「ねぇ、あなたも生きる意味を探さない?この部活で。」
僕が部活に入る理由なんて、如月さんのその一言だけで充分すぎたのだ。
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