第一章 新しい生活

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昨日なんだかんだして入部届を如月さんにだすと、部長机の上のデジタル時計は5時半を示していて、その日は解散となった。 「明日、絶対部室に来てね」 そういわれたなぁ… なんとなく昨日の事を思い出しながら教室へ向かっていた。 もちろん今日も行きたくなくて本来なら休もうとか思っていたところだけど先輩の一言でそういうわけにもいかなくなった。 「はぁ…」 教室に入ると同時に思わずため息が漏れた。 自分の席までが遠く感じる。 それほどまでに僕はめんどくさがりなのだ。 机の上に重たい荷物を置いたとき、スピーカーから声が聞こえた。 『一年三組の天ヶ瀬藍さん。天ヶ瀬藍さん。如月さんが呼んでいますので、おられましたら相談部の部室へとお越しください。』 女の人の声だった。 どっかの教師なんだろうか? それはいい。 それより何故僕が呼ばれているのだろう? 周囲の視線がすごく痛い。 それにもうすぐ一時間目だ。 授業がサボれるならいいが、忘れ物をしたからくらいで授業に遅れ、みんなからの視線を浴びるのもごめんだ…。 何かあったなら直接私に来てくれればいいのに…。 何故放送を使って、しかも部室に呼び出すんだよ。 そう思いながら早足で部室へと向かった。
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