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糸川は、自分に声をかけられた事にビックリしたのか、理解するのに時間がかかったのか、しばらくポカンとして、こちらを見て固まっていた。 「糸川、帰るんだろ?バイバイ」 もう一度、別れの挨拶をすると、目を見開いて、俺を暫く凝視してから、コクンと頷いて、教室を出て行った。 少しの間だったけど、初めて俺を見てくれた…。 目、思ってたよりでっかいな。 キョトンとした顔もめっちゃ可愛かった。 …ヤバい。 結構うれしいぞコレ。 緩んでしまいそうになる口を手で隠しながら席を立って、歩き出すと、後ろからバシッと背中を叩かれた。
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