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「…るせぇ。」
嫌なモンは嫌なんだよ。
「だって、他の人にも慣れて行かないと、いつまでもみんなの前で話しとか出来ないんじゃない?」
「…そっか。」
加山の言った事が、正論過ぎて言葉に詰まった。
俺は、糸川が俺と普通に話したり、笑ってくれればいいと安易な考えしかしてなかった。
糸川が普通にみんなと話したり出来なくちゃ意味がないんだ。
「だからさ修、那緒ちゃんがみんなに慣れて行ける様に、修が支えになってあげればいいんじゃないの?」
「支え?」
「そうだよ。側にいて大丈夫だよって安心させてあげられる存在?になれっ!」
「いや、命令されても…。」
そりゃ、なれるものならなりたい。
「と、言う訳で誘って来い!」
あくまで命令口調の加山にそくされて、糸川の席に近付くと、気配を感じたのか糸川がこちらを向いた。
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