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「今日も飽きずに、那緒ちゃん観察?」
横から加山が面白がって冷やかす。
「観察って、朝顔じゃあるまいし…」
「んー…確かに那緒ちゃんは朝顔って言うよりスミレとか鈴蘭とか、可愛い感じ?」
いや、その例え意味分かんねぇし…。
「何か、那緒ちゃん最近、表情柔らかくなったよね。前はずっと緊張してたって言うか…」
加山にもそう見えるって事は、間違いないって事で俺も素直に認める。
「…だな。二人の時は話しもしてくれる様になったよ。さっきも、挨拶返してくれたし」
「えっ?!マジ?」
何気に報告すれば加山が身を乗り出して来た。
「おぉ~那緒ちゃん進化したねぇ」
感心した様に呟く加山。
その言い草もどうかと思う。
「半分は修のおかげだね?」
「…半分?」
「そ、残りは私のおかげ」
偉そうに言い放つ加山のおでこを指で弾く。
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