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「ったぁ~」
でこピンされた額を摩りながら、加山が睨む。
「加山、偉そう。
ってか俺のおかげじゃねーし。
糸川が頑張ったの!」
「…はぁー。あんたって何か凄いね。」
感心した風に俺を見る加山。
「何が?」
「いや、なんつーか…器がでっかいって言うか、ある意味、親?って感じ」
「ちげーよ。
俺は、糸川が俺に話してくれるだけで、嬉しいの。
糸川にしたら、それだって大変な事だろ?」
ずっと、話す事が出来ずに来た糸川は、話せる事が普通な俺達と違って、話すだけでも、どんだけ心と戦って来たのか…。
その手助けなんておこがましくて言えないけど、きっかけくらいにはなれたら嬉しいんだけど…。
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