454人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
「愛だね。もう何か深い愛だよ。」
加山がポンポンと俺の肩を叩きながら呟く。
愛…ね。
そこまで深い愛なのか分かんねーけど、糸川を想う気持ちに嘘はない。
「ただ、俺は親ではないし、健全な男子なので、下心はもちろんあるけどね。」
笑って付け足せば、加山に笑いながら背中をバシッと叩かれた。
「私の感動を返せ!つーか、この年で下心ないって言われたら逆に怖いわ…。」
そりゃそーだ。
俺だって人並みに欲はある。
好きな子に好かれたいし、自分のものにしたい。
いつか、ちゃんと気持ちを伝えたい。
今、伝えたら、糸川はどんな反応をするのか…。
まだ怖くて言えないなんて、俺はヘタレ過ぎか…?
最初のコメントを投稿しよう!