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「那緒ちゃん、この調子で、無理せず少しずつ話せる人ふやしてこーね!」
加山が俯いたままの糸川の頭を撫でながら言った。
「それから、リカは那緒ちゃんの事、大騒ぎしない!他の人にも自慢しない事!」
加山の注意に「はぁ~い」と素直に返事した。
チャイムが鳴ってそれぞれ自分の席へ戻りながら、加山は早間を引っ張って何やら話しをしているようだった。
席へ戻った加山に、
「何話してたんだよ?」
と、問えば、ニヤリと含み笑いを返された。
残念ながら突っ込もうとした時、先生が入って来て話しの内容は聞き出す事は出来なかった。
早間に何を聞いたのか、加山のあの顔を見たら気になって仕方ないけれど、授業が終わった後も、俺に教える気が無いようで、聞き出す事が出来なかった。
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