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加山の言葉に後押しされて、やっと決心が着いた。
「ちょっと行って来る」
加山に告げて、席を立つ。
糸川の席に行くと、矢口が放課後デートを取り付けようとしていた。
「矢口、悪いけど、俺が先約。」
何の約束もしてなかったけど、横から告げれば、糸川が俺を見て…しばらく経ってから
「ごめん、矢口くん」
と、俺を優先してくれた。
嬉しくて、糸川に微笑むと、糸川は顔を赤くしてはにかんだ。
矢口の誘いを断りたかっただけかも知れないけれど、それでも俺を選んでくれた事に素直に喜びを感じた。
「…しょーがねーから譲ってやる」
矢口が苦笑いしながら呟いた。
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