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「えっ?」
糸川の言葉の意味が理解出来なくて、聞き返す。
「最近っ、修くん、あんまり、話してくれないから…。
えっと…私といるの、嫌に、なっちゃったの…かな?って…。」
言葉を選んでいるからなのか、緊張しているからなのか細切れな話し方。
「そんな事、ないよ」
話そうとすると、矢口に邪魔されてただけ。
だけど、糸川を不安にさせてた?
「修くんに、もう、見捨てられちゃったかと、思っ…て」
糸川の泣きそうな声に胸がキューっと苦しくなる。
糸川の手にあるアイスを取り上げて、俺のと並べてベンチに置く。
「…私っ」
「糸川が好きだよ」
今度は、糸川の言葉を遮って告げれば、糸川の目から涙がこぼれた。
そっと抱き寄せ背中を撫でる。
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