11/13

454人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
「えっ?」 糸川の言葉の意味が理解出来なくて、聞き返す。 「最近っ、修くん、あんまり、話してくれないから…。 えっと…私といるの、嫌に、なっちゃったの…かな?って…。」 言葉を選んでいるからなのか、緊張しているからなのか細切れな話し方。 「そんな事、ないよ」 話そうとすると、矢口に邪魔されてただけ。 だけど、糸川を不安にさせてた? 「修くんに、もう、見捨てられちゃったかと、思っ…て」 糸川の泣きそうな声に胸がキューっと苦しくなる。 糸川の手にあるアイスを取り上げて、俺のと並べてベンチに置く。 「…私っ」 「糸川が好きだよ」 今度は、糸川の言葉を遮って告げれば、糸川の目から涙がこぼれた。 そっと抱き寄せ背中を撫でる。
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

454人が本棚に入れています
本棚に追加