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昼休みになった途端、加山は糸川を捕まえて、俺を急かす。
あえて聞かなくても、分かっているだろうに、俺の口から言わせたいらしい。
「てか今日、野田はいいの?」
と聞けば、「いーのっ!」と返事が帰って来た。
その強い口調に、また喧嘩したんだな…と勝手に思った。
いつもの裏庭。
「さて、と。
で?」
「…糸川とつき合う事になったよ。」
素直に告げれば、加山は糸川に抱き着いた。
「良かったね。那緒ちゃん。」
糸川は、突然抱きしめられてキョトンとしてから、ちょっと顔を赤くして頷いた。
昨日、俺が抱きしめた時もあんな顔したのだろうか…。
改めて考えると恥ずかしい。
「あ、由香が浮気してる」
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