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(´・_ゝ・`)「見回りをしようと思ってね。教室から飛び出して来るとは……」
ごめんね、と手渡された小さな袋。目を凝らすとうっすら干し梅という字が読み取れます。
(´・_ゝ・`)「君にあげよう。だから早く帰りなさい」
シッシッとジェスチャー。慌てて頭を下げて、僕は走って階段へと向かいました。さようならという盛岡先生の声が後ろから聞こえたけど、僕は返事をしませんでした。
( ><)「(干し梅嫌いだし)」
校舎を出て携帯を見ると、もう20時近く。お腹が空いたなとため息を吐いたとき、ふと手に持っている干し梅のことに気が付きました。お腹は空いているけど干し梅は嫌。かと言って捨てるのは勿体ないし……。
どうしようかと考えながら校門へ向かっていると、校門の側の大きな木が見えました。
( ><)「……あそこに置こう」
大きな木の裏に、学校の創設者の石碑があることを思い出したのです。いつもジュースやお菓子が供えてあるとか。
( ><)「はいどうぞー」
駆け寄って木の裏側を覗き込むと、やっぱり缶ジュースやスナック菓子、それに飴が置いてあります。僕はそこに干し梅も置いて、学校を立ち去りました。
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