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でも、彼のモテる理由はそれだけじゃなかった。
話した事もないあたしに、笑って話しかけてくれた。
「真北君じゃなくてマキって呼んでよ」
って言ってくれた。
そう、彼は優しい。
と言えば聞こえは良いが、単純に自信があるだけかもしれない。
俺を嫌う人間なんかいない。
みたいな自信が‥‥。
でもまぁ、人見知りなあたしは、その自信に助けられたけど。
「マキ君家ってどこにあるの?」
「何で?」
「いや、傘無いなら家まで送るから‥」
たまに触れる距離の肩。
「あー成る程ねー‥‥‥リネん家はどの辺り?」
ちょっと恥ずかしかったりする。
「え!?うち!?うちは、動物病院の近く」
「あ、じゃー近くじゃん!?俺も動物病院の近くに住んでる」
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