~プロローグ~

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それは、ある夏の事だった。 俺が大学から下校している時 「すみません。」 後ろから聞こえてくる細い声に俺は振り向いた。「太田悠介さんですね?」 その声の正体はスーツを着た女だった。 「そうだけど…何?」 すると女は 「あなたにトリックゲーム1回戦のお知らせを持って参りました」 「え!?」 思わず声が出てしまった。 俺の事など気にせずに女は 「受け取って下さい。」と言った。 俺は賺さず 「そんな訳分からないもの俺はやんねぇーぞ!」俺が立ち去ろうとした時に 「あなたの母親の手術費も集める事ができるかもしれませんよ。」 と女が言った。 「え?」 「あなたの母親が助かるかもしれないということです。」 「本当か?」 「えぇ」 俺は驚いた。 俺の母はとても重い病気にかかっており、手術費は一億以上ないと手術できないと医師に言われていたのだ。 「ほ、本当に集まるのか?」 「はい。」 女は続けて言った。 「ただし、勝ち進む事が出来たらですけどね」 母を助けるにはこれしかない。 俺はそう思い、決意した。 「トリックゲーム、参加します。」
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