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「あいつ、学校の友達いねーんだよ。だから、あいつと一緒にいると俺まで変な目で見られるんだよ」
いや……
「何?彼女、学校では嫌われてるの?」
「人と全然話さねーんだよ。顔だけが取り柄みたいな」
いやああーーーー!
私は涙が止まらなかった。
そして、お日様に向かってボソボソとしゃべった。
「は、ははは、そっか、私、捨てられたんだ。
しかもこれって、…………やり逃げだよね」
私は人と話すのが苦手だ。
だから、学校ではいつも1人。
でも、私には彼がいた。
だから、毎日楽しかった。
今は……、彼がいない。
また1人だ。
袋からこぼれ落ちるストラップがくすんで見えた。
次の日、私は彼と別れた。
彼は驚いていた。
彼が例の人と一緒にいたことは言わなかった。
あんな彼をもう見たくなかったから。
もう恋なんてしたくない。
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