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放課後、私は部活を体調不良で休み、家に帰ることにした。
「優羽、待って、一緒に帰ろ」
「……ソフトの練習、いかないの?」
「今日はオフの日だからお休みだよ」
「……私といてもつまらないよ?」
「もう、いつまで落ち込んでんのよ。これじゃあ、中学の時と変わらないよ」
……。そういえば、中学の時、落ち込んでいた私を元気にしてくれたのは加衣奈だったっけ。
「…………加衣奈はすごいね」
「すごくなんかないよ、いつも優羽は私を助けてくれるじゃない」
「そんな、私は全然……」
すると、幼い女の子の声が聞こえてきた
「お姉ちゃーーーん」
美唯(ミイ)!?どうしてここに……。
「俺が連れてきたんだよ」
城くん……。何で?
「たまたま、美唯ちゃんに会っただけ」
「お姉ちゃん、遊ぼーーー」
「……うん、いいよ」
無邪気に遊ぶ妹の姿に自然と笑顔を取り戻せたような気がした。
そういえば、美唯と一緒に遊ぶのは本当に久しぶりだ。
部活が夜まであったため、一緒にいる時間が少なかったのだ。
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