入学式

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教室につくと何人かのグループが雑談していた。 きっと同中だろ。 俺は席に着き、週刊マンガを読むことにした。 そしたら、なにやら小言が耳に入ってきた。 「なに、あの人マンガ持ち込んでるし……」 「おい、あとで読ませてもらえよ」 「やだよ、何かこえーもん」 ふん、ほざけ。 俺は眼鏡をかけ直した。 何かしらんが、俺は昔から人に好かれないタイプらしい。中学でも友達付き合いがあまりなかった。 まあ、そんなことはどうでもいい、マンガを読もう。 俺はページをめくり、自分の好きなマンガを探した。 「………あ」 あった、これだ。 それにしてもこの作者の絵は綺麗だなーー。 だから毎週このマンガだけは絶対読んでいる。 「かっこいいよねーー、この主人公。私、大好き」 「ああ、俺もだ」 …………。 ……!?誰だーーーーー!! 知らない女が勝手に俺のマンガを眺めてきたのだ。 まあ、このマンガの良さがわかるのなら、いい奴と認めよう。 「えへへ、私、相野 優羽。よろしくね」  「お……おう」
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