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「なぁ、久しぶりに勝負しないか?」 中学最後の大会も終わって、西宮信二は、そろそろ進路を考えるかな、と漠然思いながらソファーに寝そべっていた。 大会が終わってから気が緩み、ボケーっとする時間が増えた気がする。 トレーニングとかはしているものの、何かただ毎日が過ぎていっていた。 そんなとき、親父は唐突に提案してきた。 「親父、なんで俺が親父と勝負しなきゃいけないんだよ?」 「何って、もちろん野球だ」 勝負の種目を何でするのかではなく、勝負をする理由を聞いたつもりだったんだが… なんにしても親父と野球で勝負するのは避けたい。
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