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ここは、もとは普通の高校で、学生で賑わう学園であるはずだった。
しかし、今は戦争中の臨時軍事機関『第八防衛区本部』となり、俺たち学生は、軍人として訓練を受けさせられる。
俺こと………ヘル・メシアは、目の前にいる兵隊に今まさに、どこに配属されるかを決められる心配な状態である。
兵隊
「貴様、戦闘機の扱いに長けておったな?よし、貴様はロッド部隊へいけ。案ずるな、むしろ喜べ、貴様は名誉ある部隊にいけるのだからな!!」
ハハハハハ!!
高らかに笑う兵隊だが、俺にとって一番聞きたくなかった答えだ。
今の状況、最も多く動いているのはロッド部隊だ。しかし、それと同時に最も“死率が高い”部隊でもある。
何より俺は戦争そのものに反対である。今までの平凡な生活を奪った国の軍(こいつら)じたいに恨みを抱えている。
だが、何をどう思っても、戦争中であることに変わりはなかった。
しかし、こんな中であっても、「ロッド部隊に入れ」と言われて、こんなことを言えるやつはそういない。
ヘル
「断る。」
それだけだった。
周りは命よりも、名誉や初体験を求めるやつが多いから、俺の発言は言われることのない“あり得ない言葉”だった。
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