第一章 存在意義

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バルド 「俺は、ほんとはこんなことしたくないんだがな……」 バルド少尉がいきなり申し訳なさそうに言ってきた。 ヘル 「……? 配属拒否は立派な違法ですよ?何でアンタがそんなこと言うんですか?」 バルド 「実は俺も昔、ロッド部隊配属を拒否したやつなんだ。」 バルド少尉は言った。「自分と同じやつだ」と。だからあのとき、仕方なしに言ったのか。 バルド 「家系が軍人一家でな。だけど、どれも海空の戦闘機部隊に配属されてな、ロッドに配属されたのは俺が初めてなんだ。 何もわからなかったし、何より戦闘機より死率が高いって言われてたから、入りたくなかった。 そんな俺が、今やロッド部隊の少尉をやってるなんて、皮肉なもんだ。」 自分に皮肉を言っているが、俺にとってこの人は、国に狂わされた仲間だと思った。 バルド 「名前を……教えちゃくれないか? 知ってると思うが、俺はバルド・マフィーラ。お前さんは?」 ヘル 「ヘル・メシア、一般学生です。」 バルド少尉は「よろしく。」と言って手を伸ばしてきた。俺はその手を握り、握手を交わした。 その直後……… ドォォォォォォォン!! 兵士 「少尉、大変です!! やつらが攻めてきました!!」 爆発音と共に、俺が牢屋送りの根元となる兵士が息を切らして来た。
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