12人が本棚に入れています
本棚に追加
/196ページ
でもこの一つだけ、僕は聞いてみたかった
「君は…自分の事が好き?」
「は?」
突拍子もない僕の質問にホイペイは怪訝そうに僕を見た
「だから…君は自分の事が好き?」
「まぁ…好きだな」
「そうなんだ、凄いや」
ホイペイはあまり深く考えずに答えたようだった
それでいいのだ、自分の良いところも悪いところも探さずに口をついて自分が好きだと答えられる、僕はそれが羨ましいと思った
「まぁ仮面のことに怒って乱痴気騒ぎを起こすぐらいだから、嫌いではないよね
あ、僕はその仮面素敵だと思うよ」
「何か…取って付けたようなフォローだな」
「ホイペイに誤解されたら君も僕も辛い思いをするからね」
「なるほど、それにしても乱闘騒ぎの事も知ってるなんてな…俺の事なんてヘイホーとしか言われなかったし…」
「情報屋だからね」
ホイペイの感心したような台詞に僕はようやく信じてくれたのだと思った
彼と僕と少しの人物しか知らない事であれば話しても差し支えないと思い付いたのだ
最初のコメントを投稿しよう!