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「何もまた今度にすれば良いのに」
「ウチの家訓では可能ならすべて選べ、て教え込まれたの。
それに、明日もここにいて良いの?」
「良いわけ無いでしょ!」
彼女はそのまま僕の脇を通って階段を登っていた。
僕も彼女に続いて階段を登った。
上に登ったらリビングの座卓の上に本を置いてからキッチンで二人分のお茶を淹れた。
「はい。お茶」
僕は彼女の前の座卓にお茶を置いた。
「ありがとう」
彼女は本から目を離さず、そう礼を言った。
それから僕も座卓にお茶を置いて、彼女が座っているソファーの横のソファーに腰掛けて、本を読み始めた。
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