1.悪魔

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ある日、女の子は男の子に言いました。 「お庭もいいけれど、もっと外に出てみたらどうかしら?」 男の子は言いました。 「お母さんが危ないから駄目だって」 「そんなことないわ」 女の子は笑って言いました。 「人形劇が今、お外でやっているのよ?一緒に行きましょうよ」 しかし、男の子は首を振るばかり。 とうとう女の子は怒って帰ってしまいました。 次の日、女の子はまた遊びに来て言いました。 「近くでサーカスがショーをしているんですって。一緒に行きましょう?」 しかし男の子は首を振りました。 「お母さんがお外は危ないから、駄目だって……」 そしてまた女の子は怒って帰ってしまいました。 次の日には、誰もいないお化け屋敷。 その次の日には近くの湖。 その次の日には展覧会。 その次は深い森。 その次は………… しかし、男の子は家の敷地から出ることはありませんでした。
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