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「御用件は?」と一条路センセイ。
動じないな、ほんとにこのひとは。
「オレたちは、ギャラクシーの至宝、カシューミハ・ルカを探し求めて、わざわざこの辺境の惑星までやってきたのだ。お前たちが、カシューミハ・ルカを持っていることは分かっているんだ。黙って引き渡せばよし、さもなくば……」
一条路センセイは、ああ、ああとうなずいている。
こんな言葉に何を納得したんだ?
「霞春香、ご父兄の人がお迎えだ」
えーっ、どこをどう聞き間違ったら、そんな結論に!
探してるのは、かすみ・はるかじゃなくて、カシューミハ・ルカでしょ、何のことか分からないけど、ギャラクシーの至宝って。
至宝って宝物のことでしょ?
そりゃあ、あたしだって、お前はパパの宝物だよって、六歳ぐらいまでは言われてたらしいけど、最近は大飯食らいのバカ娘って……。
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