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「お前が、カシューミハ・ルカなのか?」船長――キャプテン・シャークが、ずいっとあたしの席までやってきた。
って、ラッパがなくても話せるのか?
「ち、違うと思います」手を伸ばしてくるのを、のけぞってよける。
「人間の姿をしているとはな、道理で銀河中探しても見つからないはずだ」
こら、ちゃんとひとの話を聞け。納得すんな!
シャークはぐいっと顔を近づけてくる。
わっ、近くで見ると本当に美形。まつげ、ながー。
ちょっと、どきどきした。
「しかし、どうも至宝らしくは見えないな。本当にこれが、カシューミハ・ルカなのか?」
ちぇっ、どうせあたしは大飯食らいのバカ娘ですよ。
「こんな外見だから、六千年の間、誰にも見つけることができなかったのよ」とオネエサン。
こんな外見で悪かったな!
って、六千年?
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