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「何よあれ?CG?」
「何、天然かましてるのよ。CGが見えるわけないじゃない」
「じゃあ何よあれ?空に海賊船が浮かんでるなんて」
「きっと、気球か何かよ。映画の宣伝か何かじゃない。ワンピースとか、カリビアンオブパイレーツとか」
「気球?そうかなあ?」
あたしは、目を凝らしてみたが、全然気球っぽくなく、本物の船が浮かんでるみたいだった。
「ねえ、全然、気球っぽくな……」
あたしが、振り返って真里菜に話し掛けている途中でまた空が明るく輝いた。
「消、消えた」
真里菜の声に、あたしが振り返って見ると、海賊船は消え、代わりに白い雲だけが浮かんでいた。
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