海賊シャーク

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そんなセンセイなので、誰も真面目に授業を聞いてはいない。マンガを読んだり、ケータイをいじったり、おしゃべりをしたりしている。 あたしは、窓から校庭を眺めながら、ぼーっと例の海賊船のことを考えていた。 『あの、海賊船は何だったんだろう?やっぱり海賊船だから、海賊が乗っていたのかな?そう、今ちょうど校庭に入ってきた連中みたいな……』 ん?海賊? あたしは思わず目をこすった。 校庭を横切って校舎に向かう海賊の一団が目に入ったからだ。 「何あれ?」あたしより先に、誰かが声を出した。 「海賊だ」 「何?コスプレ?」 クラスがざわめき出した。
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