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「……う、うん。」
「そうなんだ!やっぱり同性って良いよね!禁断な感じがたまらないよね!百合はちょっとわかんないけど...、私すごい好きなのっ!!」
おっとおおお!正解だった!正解だったよあのフォロー!!びっくりだ!何はともあれ良かった!危ない!セーフだ!よくやった俺!
「だ、だよねー!おれもBLはわかんないけど、同性ってのも素敵な愛の形だと思うよ!うん!」
100点!この状況でこんなこと言える俺はもはや100点だよ!
「そっかぁ。同じクラスにわかる人がいてくれて良かった!恥ずかしくて言えないかなって思ってたの。前の学校では仲間いたんだけど...。この学校じゃいないのかなぁって思ってて。」
前の学校ではいたのかよ!と心の中でツッコんだが、築き上げたこの良い状況をぶち壊すようなことは流石に言えない。
「あー良かった!ここで冬樹くんとぶつかって良かったよ!あ、いやぶつかっちゃったのは悪いんだけど…。」
小夜は嬉しいやら申し訳ないやらで表情がとても忙しいことになっている。
「そ、そう言ってもらえて嬉しいよ!小夜ってほんとは明るいんだな。」
「あ、いや学校にまだ慣れてなくて緊張してて、変な感じになっちゃうの。口数もすごい減っちゃうし。」
ほんとはこんな感じなのよ?と小夜は可愛い笑顔で言った。
「まぁ、これからは俺らと一緒に話そうぜ。友達は多い方が何よりも楽しいよ。」
「…ありがとうっ!」
「こちらこそ!」
驚きの趣味発覚から、友達になっちゃう俺ってなかなかの話し上手なのかな?と自分で自分をほめた。
「じゃあまた明日!」
「また明日な!」
そう挨拶して小夜と別れた。
さて、家に帰るか。今日1日、内容がいつもより濃かったな。思いの外疲れた。また明日も楽しい1日になるかな。
第1話 完。
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