第1話 新学期。

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━━━━━━ 教室に入るとCの生徒になったであろう男子、女子達がワイワイやっていた。担任が来るまでは自由な席に座って、HR(ホームルーム)が始まってから決まった席に割り振られる。 「沸き立ってるなー。さすが新学期。女子のテンション高いな。」 「いやー若いね!キャイキャイ感がいいね!俺までテンション上がってくるよ!」 確かに秋のテンションもなかなか湧いてきているようだ。さっきから俺の肩を掴んでピョンピョンしてる。てか高2男子がピョンピョンって何なんだ。 すると教室のドアから ?「おーい、HR始めるぞー。席に座れよー。」 真木先生が教室に入ってきた。 真「今日から1年間お前らの担任になりました真木ですー。よろしくー。」 あからさまにダルそうに話す真木先生。黙っていれば綺麗な女性なのだが、口が悪いので話すと台無しになる。 「よし、さっそく席を言うぞー。名前呼んだら言われた席に座れよー。」 HRが始まるとすぐ席が割り振られ、俺は1番後ろの席になった。そして何の偶然かはわからないが秋が見事に俺のとなりになった。 「おぉー冬樹ー!お前のとなりかー!嬉しいなー!もう運命だな!」 「だから運命じゃねぇって!なんなんだコレ。なんでこうなった。」 席が近い=授業に集中出来ない。出だしが悪いな。 「よーし。席も決まったし、もうダルいからHR終わるぞー。次の時間も教室だから時間までに座ってろよー。」 ほんとにダルいって言っちゃったよこの人。いいのか教師。とか思っていたら先生はさっさと教室を出ていってしまった。 去年もそうだがダルさを全面に出す先生だな。優しい人なんだけどいかんせん教師らしさにかける人だ。 ━━━━━━
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