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突然だが俺は低血圧だ。
だから朝は弱い。
カミキシュンヤ16歳、朝はイライラするっ☆
まあそんな俺のどうでもいい情報は置いといて。
目の前に魔方陣が現れました。
…あれ?何処かで何か間違えた?
まだ俺の低血圧の話の方が現実味あるんだが。
俺がファンタジーチックな魔方陣をぬぼーっと眺めていると、さっきまで女子に囲まれていたユウシがこちらに向かってきた。
「ねぇ、シュンヤ…」
「黙れ、俺にそのイケメンフェイスを寄越して死ね」
「これって…って、えぇ!?」
ユウシが心底驚いていた。あれ?俺何処かで何か間違えた?
ユウシは呆れたようにふぅっ、と息を吐いて、
「…シュンヤって、時々訳の分からないこと言うよね」
などとのたまってきた。
俺が訳わかんないんだったら、お前の完璧超人っぷりの方が、もっとわかんねぇよ…
ユウシは顔も良ければスポーツ万能、成績優秀、おまけに性格までもが完璧と言う文字通りの完璧超人である。
そんなのは、お母さんが許してもシュンヤ君は許しませんよ!!
そんな事を考えていると、
「それよりもシュンヤ、あれの事なんだけど…」
ユウシは前方の魔方陣を親指で差す。
「…警察とかに連絡した方がいいのかな?」
などと俺に相談してきた。
知らねーよ。俺に聞くなよ。あれどーせお前呼ぶためのやつじゃねーかよ。
などと思ったのが、一応説明はしておくことにした。いやまあ、俺の予想だけど。
「別にそれでもいいんじゃねぇか?ただ、あれはきっとお前を呼ぶためのもんだぞ」
「僕を呼ぶ?」
ユウシは小首を傾げて俺に尋ねてくる。女じゃないから全然可愛くねぇ。…でもイケメンだから様になってるのが異常に腹立つ。
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