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雨の日は好きだ。
自分の変わりに空が地球全体が泣いて、俺を励ましてくれているように感じる。
そして、俺は窓から身を乗り出して手を伸ばす。
とても暖かい。
おそらく、他人から見たら子供みたい…と思われるだろうが、男はきにしなかった。
しばらくして、男は体を部屋に戻し、窓を閉めた。
服が雨で濡れ、少し身体に張りついた感触がするも、男は着替えずに窓を閉めたままの態勢で固まっている。
そして、ずっと避けていたが、自分がやったんだと思い込み、ついに後ろに体を向けた。
そこには、血塗れになった女とまだ幼い男の子の体が静かに横たわっていた。
俺は正しかったのだろうか…
そう男は、今にも消えるような声で呟いた。
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