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呼ばれて出てきた撮影スタジオ。
撮ったのを確認してるひろくんの
背中が振り返った。
「蒼くん」
びっくりした。
後ろに目があんのか。
つかつかと近付いてきて
背中に手を回された。
「…ちょ」
「セット凄いよ、ほらコレとか
あなた、好きそうじゃない?」
近い。
近いっつぅの。
ふわふわ甘いのが
なんか夢の続き。
「ふん」
「あなた寝ぼけてるね」
「上着、アンガト」
「風邪をスグ引くから」
髪とか触んな。
さり気なすぎて。
距離感、間違ってんじゃん。
オレにとってはもう
キスしたい距離。
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