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シンは洗面所で顔を洗い、アジトの一階へと降りた。
「おお、早いな」
レンが少し眠そうな顔でコーヒーを飲んでいる。
「おはよ。……!?」
そこでシンは先ほどの色白長身の男がいることに気付き、後退りした。
「やあ、話はレンから聞いたよ、シン君。僕はレイズィ」
「レイズィは俺らのリーダーみたいな人だよ」
シンは適当な挨拶をした後、ちらちらとレイズィの姿を確認した。
やはりどこか、昔見たことがあるような……。
「しかし、困ったものだね。帝国軍にも……」
レイズィは哀れむような視線をシンに向けた。
「元老院命令で、隊が一つ全滅させられたらしい。他の隊によってね」
シンは驚きと共にレイズィを見たが、レイズィは溜め息をつきながら下を向いた。
「それって……」
レンが数秒沈黙し、ゆっくりとシンを見つめた。
シンは一度だけ深く頷き、溜め息混じりに説明を始めた。
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