『花歌』

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リブラルト国とカプリクセス王国が戦争をしていた時、それは突然全てを覆い尽くした。 『常闇』 それは恐怖の始まりだった。 世界は闇に包まれた。 ──…… 世界を包む暗雲から一筋の光が差す場所に、花畑があった。 世界各地にこういった場所があり、『ライトスポット』や『光殿』と呼ばれているらしい。 「兄さん!」 「いい子にしてたかい?」 鎧を身に纏った少年が、花畑に立つ妹のところへと歩いていく。 「兄さん、今日はお休みなの?」 「ああ。最近緊迫してるから、今日くらいはゆっくり休もうと思ってね」 少年はそう言うと、花畑の上に寝転がった。 少女は兄の隣に座り、綺麗な歌声で歌を歌った。 兄は微笑みながら目を閉じ、やがで深い眠りにつく。 眠りについた兄を見て、少女は心底幸せそうに微笑んだ。 ──……
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