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帝都リブラルト
ノーディス隊宿舎
扉を激しく叩く音で目が覚める。
懐かしいあの頃の思い出を……いい夢を見ていたのにな……。
「アクノット副隊長!起きてください!」
聞き慣れた隊員の声がする。
この慌てようは、きっと厄介事だ。
昨日は夜回りで、まだあまり寝ていないのにな。
溜め息をつきながら起き上がり、仮面をつけて扉の前に立つ。
「何?」
「アクノット副隊長!例の残党を追っていた隊が、彼らを含む反政府勢力に撃退されました!反政府勢力は依然帝都へ向かって侵攻中です」
残党……あのシンとかいう元隊員か。
「わかった。すぐ行く」
どのみちノーディス隊は前線だ。
敵が帝都に到着する前に兵を配置しないと意味が無いだろう。
シンが来るとなると、メイティ隊長はうるさいだろうな……。
「……着替えるか」
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