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「それは........でも俺、捜査本部は男女関係のもつれから殺されたって考えてますけど、そんなんじゃないと思うんです。もっと他の何かがある気がするんです」
「他の何かって?」
「それはわかりません........でも藤本さんはそんな人じゃない.....」
根拠もないのに俺は否定している。
ただただ藤本さんは悪くないと信じたいだけなのかもしれない。
「まぁ、それは俺も思うけど。確かに俺達が知ってる藤本さんはそんな人じゃない。でも俺たちが知らない藤本さんがいたのかもな」
「.......」
俺の知らない藤本さん。
確かに俺だって藤本さんの全て知ってるわけじゃない。
でも俺が知ってる藤本さんを信じたいんだ。
「ま、俺だってそんなこと思いたくないけどな。男女関係のもつれじゃないって証明するならこんなとこで落ち込んでる前に証拠探さないとな」
こんなとこで落ち込んでいるだけじゃなにも解決しない。
「現場にもう一度行って見落とした事がないか調べてみるとか、目撃者探すとか。やれこといっぱいあんぞ!」
言われて見ればそうだ。
一度調べたら終わりなんてそんな事ない。
もしかしたら新しい何かを見つけられるかもしれないんだから。
「はい!行ってきます」
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