新米探偵カナコ

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「今日もヒマだなー」 もう夕方になろうとしているのに今日もお客さんは誰も来ないようである。 この場所で探偵を始めてから、もう一月が過ぎたのに、まだお仕事はまったく来ていない。 そりゃヒマなはずである。 そうそう、私の紹介が遅れてしまった。私はこの事務所で飼われているネコである。 名前はニャン太郎。 少しダサい名前ではあるが、ご主人様がこう呼ぶので仕方がない。本当はシャルロットやジェニファーと呼んで欲しいのだが・・・。 話がそれてしまった。 この事務所の新米探偵で、私のご主人様が、さっきからソファーでヒマそうにしているこの女性だ。 「z・・」 「ZZZ…」 とうとう寝てしまったらしい。 この仕事中に寝ている人が、私のご主人様である。 名前はカナコ。 今年でもう23才になるらしいが 彼氏はずっと居ないらしい。 まぁ、世の中に物好きは居ないということか。 まぁ、ご主人様に彼氏が居なくても私には関係はないが、そろそろお仕事をしてもらわなければ、私のゴハンが心配なのだ。 最近は毎日"ネコまんま"が私のゴハンである。ネコ缶がなつかしいのである。 「すいませーん!!」 あっ! お客さんだ!
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