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それから半年が経った。
「さーとーにぃー!! おはよ、起きてよー!!」
智「ん……おはよう、えっと……」
起きたての頭をフル回転してると……
「翔だよ……いい加減に覚えてよ」
起きたてだから、と心の中で呟き、
智「あー……ゴメン。 どうした??」
翔「あっ、母さんいないんだよっ!!」
智「へっ?? 母ちゃんが?!」
翔が慌ててそう言うから、ビビった。
翔「みんな外に出て探してるよ?! 智も探そうよ!!」
智「ちょっと待って翔、竜と雅……あいつら走っても大丈夫なのか?!」
竜と雅は病気を持っていて、医者から激しい運動は禁止されている。
翔「大丈夫だよ。 竜は一と、雅は信と一緒に歩いて探すからって」
智「そっか……ちょっと安心した」
翔と話してたら電話がかかった。
智「朝に電話は珍しいなー……」
そう呟いて部屋の電話の受話器を取る。
智「もしもし……はい、そうですが……えっ?!……はい!! すぐそちらに伺います!!」
受話器を戻して、急いで準備をする。
翔「智君どうしたの?!」
智「みんな帰って来たら俺の携帯に電話して!! ちょっと行ってくるから!!」
翔「うん。 あっ、気を付けてね!!」
智「分かってるって!!」
そう言って家を出た。
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