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霊安室へ向かうエレベーターの中。
翔は家に連絡をするために途中で降り、
淳は雅に、聖は俺に抱きついて泣きじゃくってて、竜は一に寄りかかって天井をずっと見つめてた。
ついに霊安室の前に着いた。
地下にあるためかひんやりとした空気が俺達を包み込む。
「どうぞ」
看護師さんに言われ入った。
さとにぃが扉を閉めようとしたら
「さとにぃまだ閉めないで!!」
いきなり大声で言ったのは淳。
淳「まだ……閉めちゃ駄目、翔にぃが来るまで……閉めちゃ駄目だから」
智「分かったよ。 でもここ病院だから静かにね??」
淳「はぁい……」
聖「貴の保育園の卒園式と……小学校の入学式、お母さんにっ、見せたかった。 後、夏にぃと旬にぃ。 一にぃと竜にぃに隆にぃの小学校卒業とっ中学入学にさとにぃの高校卒業も……」
「聖よく知ってんなー」
聖「すばにぃ!!」
翔「さとにぃゴメン、みんな来ちゃった」
智「翔、平気だよ。 母ちゃん、みんな来てくれたよ?? よかったね、こんな兄弟に恵まれて……ありがとう」
淳「さとにぃ?? 何でありがとうなの??」
信「まだ淳には早いかもしれんなー」
淳「えー何でー信にぃ??」
霊安室に兄弟の笑い声がいっぱい響いた。
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