第2章

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「数学どうだった?」 「全然わかんなかった」 そんな話をしながら窓際の紗和の席から幸くんを見る。 見るたびに表情を変えていく。 幸くんは顔に感情がでやすい。 笑顔を見ると癒される。 目を細めて、きれいに明るく笑う。 これからも見るだけだと思っていた。 あの時までは。 「恵美~ メール」 ボーっとしていた私に紗和が言ってくる。 チカチカケータイが光る。 たぶんお母さんからだ。 from お母さん subject Re: 本文  今日遅くなるから外でご飯食べてきて!      END 「誰から?」 「お母さんから。ご飯たべてきてだって。」
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