プロローグ

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「坊主、新選組 好きか?」 今まで 何冊かの ノートを見ていた、しょぼくれた おじさんが 僕に 声をかけてくれた。 「あ、はい」 見知らぬ人と 言葉をかわすのが 苦手な僕は 少し無愛想だったのかもしれない。 「ああ もうこんな時間か。じゃあ おっちゃんは 帰るわ」 本堂に掛けてある 大きな時計を見つめながら おじさんはつぶやいた。 「あ このノートはな、ここに来た人が 思い出を残していくノートや。何か書いていったらどうや」 思い出したように 言い残すと そのおじさんは 立ち去っていった。 ここは 京都市内の 繁華街から 一筋入ったところにある 古ぼけたお寺。浄土宗 光縁寺。 多くの 新選組隊士が眠る寺。 そして 新選組ファンの交流の場所。 伝説は ここから 始まった。  
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