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冥府にオルペウスがやってきました。
ハデス「…お前は生者のようだがどうやって此処まで来たのだ?」
オルペ「私は竪琴を用いて此処までやってこれました。
あのケルベロスもこの音を聞いて眠りに落ちてしまったのです。」
ペルセ「ならば、その竪琴を弾いてごらんなさい。」
ハデス「ペルセポネー…」
ペルセ「別に良いではありませんか。
あなただって彼に乱暴な扱いはしたくないと思ってらっしゃるでしょ?」
ハデス「む…では弾くと良い。」
オルペ「はい、では…」
オルペウスが竪琴を弾いたようです。
ペルセ「なんて美しくて儚い旋律なんでしょう…あなた…」
ハデス「…(号泣)」
オルペ「私は、ただ妻に会いたいだけです…」
ペルセ「あなた…彼にチャンスを与えましょう?」
ハデス「うむ…オルペウス、お前にチャンスをあげよう。ただし、決して振り返ってはならない。」
オルペ「は、はい!!有り難うございます!!」
オルペウスはその後、後少しのところで振り返ってしまう…
ハデス「結局振り返ったなぁ…」
ペルセ「ああ、もう…あなたったら…」
ハデス「し、仕方無いだろ…?
僕だって会わせてあげたかったけど仕事だし…
まあ、彼が亡くなったら特別に奥さんのところにでも…」
ペルセ「もう…あなたったら…!!」
ハデス「痛い!!なんで殴るのペルセポネー!!」
本当は心優しい冥府の神、ハデスさん。
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