仮面幻想曲

2/5
前へ
/5ページ
次へ
耳鳴りが聞こえる。 鐘の音が聞こえる。 薄らと目を開けると淡い光が辺りに満ちていた。 日はまだ高く昇っていないのだろう。 もう一度寝入ろうと目を瞑ろうとした。 目の端でちらつく赤い布。 何かと見やれば仮面が出来上がっていく。 まるでオペラ座のマスカレード。浮遊するそれは、僕を嘲笑うように右左へと揺れ動く。 .
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加